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フリゲーの感想

三億年帝国の夢(Version MV)

基本情報(ふりーむより転載)

男ふたり、旅に出るノンフィールドRPG
   

【制作者】 悪魔帯内部
【公開日】 2015-10-09

かつて憧れたヒーローの背中を追い、人間の肉体を捨て魔人となった男、エーロッド。
そして自らの死期を知り、最後の命を燃やす男、ディレク。
人間嫌いの巣くう最悪の暗黒街――悪魔帯六区の制圧を目的とする二人は、意気投合し、ともに旅をすることとなる。
殺し屋やギャング、あげくは魔女や政府すら敵に回し、それでも二人は果敢にも巨悪に立ち向かおうとする――。


基本情報補足
プレイ時間約2時間との記載だが、もう少し時間がかかった。3時間弱ぐらい。
VX Aceで作ったのをMVでリメイクしたらしい。


↓ダウンロード(ふりーむのページに移動します。)


感想


アメリカンロードムービー風ゲーム
FF15がロードムービーのゲーム版というべき作品でしたが(実況動画しか見てないけど)、この作品もアメリカンロードムービーのような雰囲気になっています。
他とは違った雰囲気のゲームをしたい人におすすめ。「男ふたり、旅に出る」という文句のとおり萌え要素などはあまりないですが、主人公パーティー以外には女性?の出番も一応ありますので、わかりやすい萌え要素がない方がむしろ萌えるというマニアックなあなたにもおすすめです。

アメリカンロードムービー風と言いつつ、何がロードムービーなのかよく分かってないというか、RPGのストーリーのほとんどがロードムービーに該当するような気もするのですが、移動が車で舞台が中世ヨーロッパ風ではないしストーリーの雰囲気や主人公たちの掛け合いとかがなんかそんな感じっぽいのでアメリカンロードムービー風と評してみました。たぶん作者も意識しているところがあると思います。
ちなみに私はあまりアメリカンロードムービーには詳しくないので、これがアメリカンロードムービーテイストというやつか…。今度なんか観てみようかなってところです。

OPとED
OPはムービーになっていて、かなりの凝りようです。ゲームのプレイに興味がない人にもこのOPだけは観てもらいたい。
また、エンディングではオリジナルの主題歌が聞けます。主題歌は「三億年帝国の夢」で作詞作曲はゲーム作者の悪魔帯内部です。歌声には若干素人っぽさがある気がするものの、ゲームの雰囲気に合っていて何より歌詞がゲーム全体を貫くテーマと一貫しているのでエンディング到達の達成感を盛り上げてくれます。

シルエットな雑魚敵
章と章の合間にフリーバトルというのがあって、それがいわゆる雑魚敵との戦闘になっています。
雑魚敵のグラはシルエットです。それが省力化なのか作者のイメージに作画力が追い付かなかったゆえの妥協なのか演出なのかはよくわかりませんが…。敵の名前や時々しゃべる台詞が思わせぶりだったりするところからは、それなりに設定が練られていることが感じられます。
雑魚敵と書きましたが、強敵が出てきて全滅させられることもしばしばなので、1回の戦闘ごとにセーブが必須です。

ノンフィールドRPG
このゲームはノンフィールドRPGです。タイルセットなんていらんかったんや…。
このゲームがノンフィールドである利点はゲームがさくさく進むというのと、物語に集中できるという点だと思います。ノベルゲームに近い形式であることを考えると当然ですね。探索や町の人との会話は省略され、物語の進行に必要な会話がメッセージウィンドウに表示されることによってゲームが進行していきます。プレイヤーが迷ったり目的を見失ったりすることがないので、ゲームの進行速度やテンポもある程度想定の範囲内になるはず。
もちろんデメリットもあって、それは世界観がわかりにくいという点。普通のRPGだと町の人に話しかけたり探索をしていく中でその世界の情報を仕入れていきますが、ノンフィールドだとそれがない分、プレイヤーの中に自然に世界観が定着していかないという部分があります。もちろん普通のRPGでもそういう点に配慮していなければ結果は同じですが…。特にこの作品の世界はよくある中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界ではなく、かといって現代風やSFといった既存の作品の舞台に該当するものがない珍しい世界なので、ちょっとわかりにくかったように思います。魔女がいて魔王がいるけどスーツ着てて、車で旅するけど飛竜も出てくる…そんな感じです。独特な世界であるだけに、自然にその世界を理解できるようになる工夫があればもっと楽しめたのではないかと思うわけです。

悪魔帯六区
ストーリーは世界観ともにいろいろぶっ飛んでいるのでどこをどう言ったらいいのかわからないのですが、ちゃんとまとまってるし、ストーリーや登場人物に魅力もあります。ただひとつよくわからなかったのが悪魔帯六区についてです。悪魔帯六区がなぜ巨悪なのか、なぜそこを壊滅させることが世界平和につながるのかといったことです。たぶん私の脳みそがおそまつ過ぎるか、なんか説明を読み飛ばしたかでよく理解できていないのだと思いますが、どうも悪魔帯六区のイメージが定まらなかったのが残念です。

三億年帝国の夢フィールド有り版
ここからは別にゲームの感想ではなくて、三億年帝国の夢にフィールドがあったらどんな素材が必要なのかという私による私に向けた私のための内容です。むしろこのことを考えるためにフリーゲームをプレイしていますが、いろいろと妄想するものの肝心の素材を作る時間がないので妄想で終わることが多いです。
とりあえず主人公が闇医者を訪れるシーンからはじまるので病院の素材が必要です。でも昔作った病院セットは普通の日本の病院みたいな感じで雰囲気とかないのでちょっと工夫が必要っぽいですね。それから外国の街。ダウンタウンというかスラムな街並みが作れる素材。その他の車で移動のシーンはどんなところでしょうか。意外と自然が豊かな感じの背景も多かったですが、荒野っぽい背景は欠かせないはず。
あとバーやCD屋という舞台もありました。バーはカジノのついでに作ったのがありますが、タッチと規格統一のために現在販売中止中。この調子だと永久に中止の可能性もあり得ます。これを書いてる暇があれば…という鋭い突っ込みはなしの方向で。CD屋はCD屋自体絶滅間近だし、たぶん作るリストに入れる日は来ないと思います。
あとはアメリカンロードムービーに必須のダイナーや安モーテルでしょうか。作ってみたいけど、これから作るリストを消化するのでもニート時間(朝から晩まで素材づくり。外出はコンビニオンリー。食事は床ドン。風呂は5日に1度)で年単位を要するので無理っぽい気もします。ゾンビゲーにも応用できそうなので、それなりに需要はありそうだけど。


それにしても車移動のロードムービーをどうゲームにするのかという問題があります。道を自由に車で走れるようにしてしまうと、どれだけ広いフィールドを作らないといけないか。そもそも2Dの景色の中を車で走ることを求める人がどれだけいるのか。それを考えると移動は車中の会話シーンだけマップループの背景で流して、到着した町や拠点の中を自由に散策というのが無難なところでしょうか。フラグが立ったらまた次の町へ。時々移動途中で野営。…なんか結構面白そうな気がしてきました。

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